【Let’s! 養育里親 その7】
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登録前実習2日目 午前中
さて2日目の自習です。
朝お部屋に行くと、「また来てくれたーん?」と昨日の三人が走って寄って来てくれました(夫の方に・・・)
その日はお天気も良かったので、近くの公園で遊ぶことになりました。
私は男子チームとサッカーを。夫は女の子とブランコへ。
ひとしきり遊んでみんながブランコを始めたので、そっと見守っていると、スタッフさんに
「〇〇ちゃん(女の子)を押してもらえますか?」と言われた。
「〇〇ちゃん、おばちゃん押すね~」と声をかけて押し始めると
「おばちゃんこっち乗って!」
と隣のブランコに誘導される。
「おっちゃん押してー!」
でたよ・・・・
やんわり断られてるやん・・・
なんとなく予想はしてたけども
昨日は仲良くご飯食べたのに・・・
また振り出しやん( 一一)
でも昨日の私とは違うんだ。
めげないめげないーー♪
しょげないしょげないーー♪
しばらく隣のブランコでおとなしくして、頃合いをみてまた背中を押す。
間髪いれずに
「おばちゃん、こっち乗って!」
「はい・・・」
何度もこれの繰り替えし。
はい、ここで私は完全に諦めたのでした。
お昼ご飯の時間になり、施設に帰ることになりました。
人気者(夫)の両サイドには、女の子と男の子一人。
残りの男の子はスタッフと手を繋ぐ。
私の手は2本余っている。
だけどそれでいいの。
子どもは繋ぎたい人と繋げば。
だから会話には入りつつ、一人で歩いていると、またもやスタッフさんが。
「〇〇ちゃん(女の子)と手を繋いであげてください」
『えぇ・・・。大好きな夫と繋いでるのにわざわざ離す必要あります?もう私の事はそーっとしといていただきたい・・・』
しかしそんなことは言えません。
勇気を出して言いました。
「〇〇ちゃん、おばちゃんと手繋いでもらっていいー?」
「いやーーー」
はい、ここです。
人生最大の屈辱。
でしょうねでしょうね。
わかってたよ、こうなるの。
だからそっとしといて欲しかったのよ
泣いちゃうよ?もうさすがに泣いちゃうよ?
(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)
その後もことあるごとに拒絶され続けた私でありました・・・。
お昼休憩中、安定の人気っぷりが眩しいほどの夫に断りを入れました。
「もし里親認定が下りなかったら、私の人気のなさやと思う。先に謝っとくわ、ごめん」
と。
登録前実習二日目 午後
午前中の辛い気持ちを背負ったまま、午後は小学生男子の部屋へ。
男子は低学年~中学年が多く、わちゃわちゃはしているものの、やっぱりみんな帰宅してすぐに宿題をします。
私が二年生の宿題をみている時に
「〇〇です!よろしくお願いします!」
と元気に挨拶をしに来てくれた子がいました。
「元気にご挨拶できてすごいね~。ステキ!」と言うと、にこっとしてくれました。
娘と同じ四年生の男の子でした。
漢字もきっちり書くし、「この字はここをはねるんだよ」と教えると
「そっか!」と言って素直に聞いてくれます。
その子が、一行書くたびに
「まだかなー?」
「いつかなー?」
「もう来てるかなー?」とスタッフさんに尋ねます。
お友だちと遊ぶ約束でもしてるのかな?と思い
「だれか来るの?」と聞くと
「おかあさん!!」
と笑顔で教えてくれました。
「そっか~。それは楽しみやね」
「うん!あそこのカレンダーにもハートでしるし付けてる!」
カレンダーをみると、枠いっぱいにピンクで♡マークが書かれていました。
可愛いなぁ。四年生の男の子が♡マーク書いて。ずーーーーっと今日を楽しみにしてたんやろな~(*^_^*)
宿題も終わった頃、部屋の電話がなりました。
「〇〇くん、お母さん今日来られへんねんて。体調悪いんやって・・・」
と伝えるスタッフさん。
「ふ~ん・・・」
と言って、男の子はすぐに切り替えて遊び始めました。
私の方が切なくて切なくて、切り替えられません。
涙がこぼれないようにするのに必死でした。
もしかして、よくあることなのかな・・・と。
ここにいるのは、色んな事情で実親さんと一緒に暮らせない子どもたちだとわかっていたつもりでしたが、それが子どもにとってどんなに過酷なことなのか、目の当たりにした出来事でした。
実習を終えた感想
2日間の実習で、とにかくいろんな事を感じました。
施設にいる子どもたちは、みんな素直で可愛い子たち。
ただ、いろんな人との出会いにも慣れているけど、別れにも慣れています。
どんだけ盛り上がって遊んでいても、これで終わりねと言うと、スッと受け入れます。
駄々をこねません。良い子であることを切なく思いました。
ここで出会った子どもたちひとりひとりの幸せを、今でも願ってやみません。
もちろん私がハートキャッチできなかった女の子のことも。
以上、登録前実習2日目でした。
お次は最終関門の家庭訪問!の前にある、ややこしい作業のお話です。
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